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硝子の羽根の欠片

なのはに最近熱を入れている二次創作SSサイト。
オタクとか百合とかに興味がない方は見ない方が吉。
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昨日ついったーのタイムラインにですね、「目隠しプレイ萌え」な方がいらっしゃいまして。
目隠しプレイタイムラインに一時的になったわけです。ちょう限定的な範囲で。
で、ボクは昨日外出予定があったわけなのですが、移動中にぼんやりと考えていたらちょっとしたネタが考えつきまして。
なんか構想とかも考えついたので書いてみました。
「なのは×フェイト」です。

かなり期待されてる路線と違う気がする!!
もしくはボクは期待されてないかのどっちか! これで読まれなければいいオチですね。
あとなのはさんのことおバカって言わないであげてください。

でもちょっとしたネタのはずなのに、なんでこれそこそこ行数はあるんだろう……?





 なのはがそれを取り出した時から、一体なんだろうと気にはなっていたけれど。
 その用途がまさか、ねぇ……。


 目隠し、だなんて。



    君が見えない



 ちょっと目をつむってじっとしていて、なんて。なのはに言われたらとりあえずその通りにしちゃうよ。
 でもまさかこんなことをされるだなんて、想像もしてなかったよ、なのは。

「えっと、なのはってこういう趣味が……」
「違うよっ!!」

 気になって聞いてみたら思い切り否定された。
 え、でも、そういう趣味がなかったらこんなことしないんじゃないかなぁ。

 私の疑念はよそに、なのははなのはなりにこういう行動に至った理由があるらしく、こほんとわざとらしい咳払いをしてみせる。……見えないから、音しかわからないけどね。
 変わらず目の前にいることだけは、かろうじてぼんやり見える輪郭とか気配とかでわかるんだけど。

「あのね、フェイトちゃん今日長期任務から帰ってきたばかりだよね?」
「うん」
 帰ってきたばかりとは、三週間ほどの任務に出ていて、今日ようやくミッドチルダに帰ってきたのだ。
 だからなのはと一緒の家に帰ってきたのも久々で、なのはやヴィヴィオと直接顔を合わせたのも任務に出かけた朝以来。そう、それなのになのはは目隠しなんてさせて……。

「はっ、まさか私がいない間に新しい趣味に目覚めてたの!?」
「だから違うってば!!」
 思い切りなのはに怒られ両の頬を挟むように叩かれてしまう。
 おかしいなぁ、かなり真に迫った推理だと思ったのに。
「帰ってきたばかりなのにフェイトちゃんってば、ヴィヴィオとたくさん遊んであげちゃうしさ」
「そりゃ、ずっと相手してあげられなかったからね。久々にヴィヴィオと遊んであげられてよかったよ」
 そして遊び疲れてしまったヴィヴィオは先におやすみ。
 ヴィヴィオが寝付くまで本を読んであげるのも、眠ってしまったヴィヴィオの寝顔を眺めるのも久々で、本当に帰ってきたんだなぁって感じられた。
「だ・か・ら・ね?」
 あれ、なんで怒ってる……の?
 怒ってる、んだよね? 声だけだと怒ってるように聞こえるんだけど、……うん、怒ッテマスネ。
「長期任務を終えて帰ってきたばかりだから今日や明日はゆっくり休んで欲しいのに、フェイトちゃんってばあれもこれもしちゃうでしょ?」
「えっと、ヴィヴィオと遊んであげたこと?」
「それもだけど、食後のお皿洗いとか、寝る前のヴィヴィオの読み聞かせとか……」
 別にどれもそんなに疲れないのになぁ。
 ヴィヴィオと遊んだり読み聞かせをするのは久々の触れ合いの一時だし、お皿洗いだって食事はなのはが作ってくれたんだから、せめてそれくらいはすべきだと思う。
「そ、それに……夜のこともさ」
「?」
 夜……? 夜……、ヨル……、よる……、YORU……?
 言い出すのにちょっとためらっていたみたいだし、溜めもあって……そんな言いにくそうにするようなことってあるかな。それで言った言葉が夜って……。
 あぁ。
「フェイトちゃん、その、したがるじゃない? 久々だからーとかって」
「だって、久々なんだもん」
 こんなにかわいくて素敵な恋人がいて、しばらく会えてなかったんだから、そりゃ、したいことは色々あるものじゃない?
 って、まさか、そういうこと?

「なのはは、嫌だった?」
 なのはに嫌がられていたとは知らなかった。気づけなかった。
 嫌そうな素振りはしていなかったと思うし、なのはの望まないことは絶対にしないように、気をつけていたつもりだったのに。
 どうして私は肝心なところを、大事な、大切にしたい、しなきゃいけないことをちゃんと出来ないんだろう。
「ちっ、違う……、違うよ。……その、わたしだって、フェイトちゃんに触れられられたいとか、されたいとか、……思うよ?」
 いつもの物事をはっきりしゃべるなのはじゃなくて、ちょっと恥ずかしそうに、小さめの声でそばにいる私にだけ聞こえるように話す音。
 それは私と二人きりのときだけに出る話し方。照れたり、恥ずかしくなったときに、それでもちゃんと気持ちを言葉にしてくれるときの、なのはの声。
 その言葉は、きっと信じていい。
「それじゃ、どうして?」
「だから、ちゃんと休んで欲しいの。別にすぐ次の長期任務に出るってわけじゃないよね? わたしは逃げないから、二日間くらいはちゃんと休んで、それからにしよう? 遊ぶのも、いちゃいちゃするのも」
 えっと、つまり、なのはは私を気遣ってくれているんだよね。

 嬉しいって気持ちはもちろんある。あるんだけど……。
「……あの、なのは?」
「なに?」
「それで結局、どうして私は目隠しをされてるの……?」
「だ、だって、腕力じゃフェイトちゃんには敵わないし、かといって手を縛るとかバインドをかけるとかまでしたくないし……。見えなかったら、できないかなって。視界が暗いとすぐ眠くなるとか」
 確かに視界を奪われたらなにもできな……ん?
「だから、ね?」
 言って、目の前の存在が私に近づいてきて……

 私の肩を押して私の体を後ろへ倒す。
 そんな行動に出られるなんて思ってなくて、力を入れていなかった体は簡単に倒される。

「えっと、なのはは目隠しをさせて襲う趣味があったの……?」
「だから趣味じゃないってば!!」
 だって、ねぇ……。なんか、そうなのかなって思っちゃったから。
 確かに、二人で向かい合ったのも、なのはに目隠しをされたのも、その後話し込んだのも、全部二人のベッドの上だったから、倒されても背中が痛くなることもないし、むしろクッションがいい位置にあって問題はないというか、なさすぎるというか。
「今日はゆっくり寝よう? せっかく帰ってきたんだから、ね?」
 まるで聞き分けのない子供に言い聞かせるかのように、なのはの言葉が耳を撫でてなんだかくすぐったい。


 そうだ、視覚を奪われているからか、いつも以上になのはの声が耳に心地よく響くんだ。
 そっと肩に触れたその指先だって、指の腹の形とか、指の腹がちょっと押された感触とか、そういった些細でいつもならばそこまで意識しないようなことが、全部。
 なのはの痕跡だって、なのはの存在なんだって、気づかされる。
 見えなくても、いろんな形でなのははそこにいるって私に教えてくれる。
 距離があったって、なのはの匂いは私の鼻をくすぐって落ち着くような、でもちょっとどきどきするような気持ちにさせる。

「あの、フェイトちゃん?」
 耳元で、不思議そうに私の名前を呼ぶなのは。ちょっと、声がいつもより高めだね?
「なぁに?」
「どうして、わたしを抱きしめてるのかなぁ?」
 それはとても簡単なことだよ。
「なのはを抱きしめたくなったからだよ」
 久々に腕の中に引き寄せたなのはは、暖かくて柔らかくて気持ちよくて、なにより私を落ち着かせてくれる。
 抱きしめているなのはは、最後に触れあった時と変わらない感覚と重みで愛しさと恋しさが溢れてくる。
「……なのはは、フェイトちゃんにゆっくり寝ようって言いました」
「うん、聞きました」
 間違いなく聞いたよ? どうして、ちょっとむくれてるの?
「それでどうしてなのはを抱きしめるの?」
「なのはが愛しいなぁって、思ったから。つい体が動いちゃった」
 言葉は隠すもののない本音。
 ねぇ、なのはは怒る? そんなことしないで寝なさいって、言う?

 はぁって君の吐息は、怒ったような、あきれたような、困ったような色をにじませているの?
「あのね、フェイトちゃん。なのはは別にいじわる言ってるわけじゃないんだよ?」
「わかってるよ」
「フェイトちゃんを困らせたいわけでもないんだよ?」
「うん、わかってる」
「だから、ね?」
「うん?」

「なのはを困らせないで……」
「ごめん」

 消え入りそうな君の声は、耳元に響いたからかろうじて聞き取れたもの。
 私だって、いじわるしたかったわけじゃないんだよ。
 困らせたかったわけじゃないんだよ。
 そんな苦しそうな声を、聞きたかったわけじゃないんだ。

「なのはだって、すごく我慢してるんだからねっ」
「へ?」
「久々に会えて、嬉しいのはフェイトちゃんだけじゃないんだからっ」
 えっと……、それって……。
「なのはの方が、もっとフェイトちゃんと会えて嬉しいんだから!」
 うわ、やばい。顔、真っ赤になっちゃう。
 どうしよう、嬉しすぎて泣きそう。
「本当はなのはだってフェイトちゃんに抱きしめられて、甘えて、優しくしてもらって、触れられたいって思ってるんだから……」
 ぎゅっと私の服を両手で握り込んだみたいななのは。わずかに震えている手。
 耳元にぶつけられたたくさんの本音は、私を喜ばせるには十分すぎてもうおかしくなりそうだよ。
 そして首元にかかるその吐息は、……なまめかしいですなのはさん。

「私だってそうだよ。……ねぇ、なのは? なのはは気を遣ってくれたけどね」
「平気なんて言葉は聞きません。絶対、疲れてるはずだもん」
 いや、まったく疲れてないとは言わないし、言えないけど。
 むくれたような声と、ちょっとの身じろぎ。顔、逸らした?
「なのはとこうして会えたのに、なのはを見れないことが、なのはに触れられないことの方が辛いよ」
 だって、任務が終われば、なのはと会えて二人の時間を作れるってことを知ってるから、私は頑張れるんだよ?
「……だめなものは、だめなの。絶対、目隠しは取らないからね」
 言って、私の胸に手を当てて体を起こそうとするなのは。

「わかった」
 なのはと一緒にいて、二人きりで、邪魔するものがないのなら。
 なのはが私と触れあうことを嫌がっているわけじゃないのなら。
 ごめんね、せっかく気遣ってくれたのに。
 けれど、君が私にとって一番大切だから。
「目隠しは取らなくてもいいよ。けれど目隠しくらいで私の気持ちを止められると思わないでね」
 それくらいで、私のなのはへの気持ちは止まってくれないんだよ。

 だって、抱きしめてる。
 この手はなのはの背中と腰に触れていて。
 なのはの吐息は顔のすぐそばにあって。

 なにより、私だから。なにより、なのはだから。

 なのはのことなら、たとえ見えなくてもわかる。感じられる。

 この頬も。
 ――柔らかくて肌がすべすべで吸い付くようで。
 この鼻も。
 ――真っ直ぐなラインは綺麗で独特の堅さは心地よく。
 この額も。
 ――夜寝る前にも口づけるこの感触は私にも安らぎをくれる。
 この目蓋も。
 ――そっと触れる柔らかい皮膚の感触と、隠されているだろう蒼への口づけ。
 この唇も。
 ――赤く柔らかく重ねられるそこは、数え切れないほど愛しあった箇所で。
 この舌も。
 ――他とは違う感触と絡め合う気持ちよさは、数を重ねるごとに止められなくなっていく。
 この耳も。
 ――軟骨の硬さも、耳たぶの柔らかさも心地いいけど、震える君の反応が愛しい。
 このうなじも。
 ――少しあがっていた君の吐息。その音とわずかに漏れる声が興奮させる。
 この首筋も。
 ――君の反応がいいところは全部覚えてるから、堪えきれない声を溢れさせてあげる。


 軽く見ないでね。
 君と出会って、再会して、それからずっと君を想い続けている私の気持ちを。
 私は君と出会って、君を愛していくために生まれたんだって、勝手に思い込んでいるんだから。

「フェイト……ちゃ、なんか、いつもより動きがえっちぃよぅ……」
「そうかな?」
「そうだよ……。なんか、触れ方が違うっていうか、深く触れてくるっていうか……」
 ほとんどあがっているような息を混ぜて、君が呟く。
 その声に溶け込んでる君の中の熱も、よくわかる。
「匂いとか……かがないでよ……?」
「お風呂入ったばかりでしょう?」
「フェイトちゃんが……汗かかせてるんでしょ……」
 確かになのはは早速汗をかきだしているみたいなんだけど、気にする必要ないのに。
 匂いはあくまで副産物なだけだから。

 君の温度が。君の肌が。君の気配が。君の声が。君の吐息が。
 愛しい君がいるってことを、私が五感の視覚以外全て使って感じたいだけなんだよ。

 意識から、感覚から、君とひとつに溶け合うように。



    君が見えない  ……だけど、君を感じる



 君でいっぱいの私だから、君におぼれてる私だから。
 君のことなら、見えなくてもわかる、感じられる。


 でも、始めたのは君からだから。
「ねぇ、なのは。目隠ししたままなのはを気持ちよくさせられたら、次はなのはが目隠ししてね?」





 翌日。

「フェイトちゃんのばかぁっ!!」
 クッションを思い切り投げつけられて、私はそれを顔面で受け止めてしまった。
 柔らかいクッションだからマシだけど、ちょっと痛いよ?
 投げた相手を見れば、顔を真っ赤にして少し涙目になっているなのはがいて。
「ふぇ、フェイトちゃんが昨日あんなことするから……」
「あんなことって……目隠し?」
 確かめれば、もう一つ飛んでくるクッション。やっぱり痛いよ、なのは。

「フェイトちゃんの声とか気配とかをいつもより感じちゃって、冷静でいられなくなっちゃうじゃない!」


 えーっと、それはなんだか嬉しいような気が……。
「これから一週間なのはに近づかないで!」
「な、なのはっ!?」
 全然それまでの話と繋がらない突然の命令に、私は思わず動揺する。
「それくらいすれば、きっといつものなのはに戻れる気がする!」
 別に戻らなくてもいいんじゃないかな。ねぇ、なのは?

 私はなのはに対しては、いつだって冷静でなんていられないんだよ?

END
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